概要
- ウォール街では「TACO(Trump Always Chickens Out)トレード」が定着しており、緊張が高まった後に相場が下落すれば買い向かう戦略だと伝えた。
- S&P500種株価指数は6週ぶりに週間で3.4%%上昇した。リスク資産は、緊張の高まりの後に政策が緩和されると素早く反発するパターンが形成されたとした。
- 地政学リスクに伴う相場下落幅が縮小するなか、市場の過度な自信がさらに強い緊張激化戦略につながりかねないとの警戒論が出ていると伝えた。
期間別予測トレンドレポート


トランプ氏、強硬発言の後に局面を和らげる展開を繰り返す
発言で相場が下げた局面で買い向かう戦略

米ウォール街で、ドナルド・トランプ米大統領の瀬戸際戦術を一定のパターンとみなし、投資戦略に組み込む動きが広がっている。
CNBCが7月8日に報じた。投資家の間では、いわゆる「TACO(Trump Always Chickens Out)トレード」が定着している。TACOは「トランプ氏はいつも引き下がる」との意味で、トランプ大統領が強硬発言で緊張を高めた後、最終的に局面を和らげるとの見方に賭け、相場下落時に買いを入れる戦略を指す。
実際、トランプ大統領はイランに対する軍事行動を予告したものの、期限直前にこれを中止した。5週間続いた衝突が止まると、株式市場は上昇し、原油価格は下落した。ただ、市場はこうした展開をあらかじめ見込んでいたようで、事前のポジショニングでも大きな不安の兆候は出なかった。
S&P500種株価指数は6週ぶりに週間で3.4%上昇した。オプション市場でもリスクプレミアムは限られた水準にとどまった。トランプ大統領が「文明全体が消え去る可能性がある」と警告した後も、株式相場は小幅高となった。市場は過激な発言に次第に鈍感になっている。
こうした流れは、繰り返し現れる相場パターンとして定着しつつある。緊張の高まりで相場が揺れた後に政策の緩和が続き、それに伴ってリスク資産が素早く反発する構図だ。
コベイシ・レター(The Kobeissi Letter)の創業者アダム・コベイシ氏は「今のような環境は、システマティック運用の投資家にとって史上最も収益性の高い市場になり得る」と述べた。実際、2025年4月以降は地政学リスクによる相場下落幅が徐々に縮小しており、投資家は急反発を前提にポジションを構築する傾向を強めている。
こうした動きは、過去の米中貿易摩擦とも似ている。当時も関税と規制は急拡大したが、市場は最終的に持続性が乏しいと判断し、相場の反発が続いた。
もっとも、市場の過度な自信を警戒する声もある。市場がもはや政策の制約要因として機能しなくなれば、かえって一段と強い緊張激化戦略が繰り返される恐れがあるためだ。
レイモンド・ジェームズ(Raymond James)のエド・ミルズ氏は「市場の反応が鈍るにつれ、政策をけん制する機能が弱まる可能性がある」と指摘した。「これは極めて危険なゲームになり得る」とも語った。
ニューヨーク=パク・シニョン特派員 nyusos@hankyung.com

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