概要
- イーサリアムは「Glamsterdam」アップグレードを通じ、ブロック当たりのガス上限を6000万から2億へ引き上げ、オンチェーン処理能力を約3倍に拡大した。
- DeFi、NFTなど複雑なスマートコントラクト実行のコストと手数料変動性を抑えると同時に、Verkle Trees、State Expungingの導入で検証ノードの保存負担を軽減した。
- メインネット拡張により、レイヤー2(L2)ロールアッププロジェクトの決済コストは約70%%減少したと推定され、アービトラム、オプティミズム、ベースなど主要L2間の手数料競争が本格化する可能性がある。
期間別予測トレンドレポート



イーサリアムが大規模な拡張アップグレードを実施し、ネットワークの処理能力を大幅に引き上げた。高性能ブロックチェーンとの競争が続くなか、市場では拡張性を巡る転換点になる可能性があるとの見方が出ている。
暗号資産メディアのファイナンスピードが5月4日に伝えたところによると、イーサリアムは5月1日に「Glamsterdam」アップグレードを適用し、ブロック当たりのガス上限を従来の6000万から2億に引き上げた。ネットワークの歴史上で最大の拡張措置で、オンチェーンの処理能力は約3倍に高まった。
ガス上限の引き上げは、DeFi(分散型金融)取引や大規模なNFT発行など、複雑なスマートコントラクト実行のコスト低下につながる。これまではネットワーク混雑時の高い手数料が、高頻度取引や大規模なミントの制約となっていたが、今回の措置で参入障壁は下がる可能性がある。
拡張性の向上に伴う中央集権化への懸念を和らげる技術的な補完策もあわせて導入した。アップグレードには、Verkle TreesとState Expungingの機能を盛り込んだ。1年以上前のデータを外部ストレージやアーカイブノードに移し、一般の検証ノードの保存負担を軽くする仕組みだ。
基本手数料(Base Fee)の急激な変動を抑える調整メカニズムも追加した。ネットワーク需要が急増した際の手数料高騰を抑え、取引コストの安定性を高める狙いがある。
レイヤー2(L2)エコシステムにも変化が及びそうだ。イーサリアムのメインネットで処理余力が広がったことで、ロールアップ型L2プロジェクトの決済コストは約70%減少したと推定される。アービトラム(Arbitrum)、オプティミズム(Optimism)、ベース(Base)など主要L2の間では、手数料競争が本格化する可能性がある。
業界では、イーサリアムがセキュリティ重視の決済レイヤーとしての役割を強める一方、L2を通じて大規模なユーザートラフィックを処理する構図が一段と固まるか注目が集まっている。

Minseung Kang
minriver@bloomingbit.ioBlockchain journalist | Writer of Trade Now & Altcoin Now, must-read content for investors.





