コスピ4,000、日経5万突破…アジア株式市場が史上最高値

米中の貿易緊張緩和で好意的な雰囲気が広がる

FRBの利下げとビッグテック決算期待も追い風に

米中間の貿易緊張緩和の兆しが相次いだことで、27日（現地時間）に韓国、日本、台湾などのアジアの株式市場はそろって史上最高値を更新した。

好感が欧州市場にも波及し、欧州の広範なSTOXX600指数も歴史的高値を記録した。米市場の開場前における株価指数先物も上昇している。

27日、韓国のコスピは2.57%上昇し、史上初めて4,000ポイントを突破して4,042.83ポイントで取引を終えた。日本株の日経225指数も2.46%上昇し、史上初めて5万ポイントを超えた。台湾の加権指数も1.68%上昇し、27,993.63ポイントでこれも史上最高値を記録した。

MSCIアジア太平洋指数は1.5%、MSCI新興市場指数は1.3%上昇した。

連邦準備制度理事会の利率決定会合やビッグテック企業の決算発表を控えた米国市場の株価指数先物も上昇した。

S&P500先物は0.8%、ナスダック100先物は1.1%上昇した。ダウジョーンズ工業株平均先物は0.6%上昇した。

一方、安全資産である金や債券は下落した。現物の金はオンス当たり1.3%下落し、4,058.71ドルを記録した。

ドル指数は98.92で横ばいを示し、ドルは152.87円と小幅上昇し、2週間ぶりの高水準に接近した。

米国10年物国債利回りは3.1ベーシスポイント(1bp=0.01%)上昇し4.027%を記録した。大豆、小麦、トウモロコシなどのコモディティ価格は貿易交渉の見通しを受けて上昇した。

中国人民元は貿易交渉楽観論を反映してドルに対して7.1091となり、1か月ぶりの高値を記録した。MUFGのリサーチ責任者デレク・ハルペニーは「本日報道された詳細を踏まえ、交渉が成立すれば人民元は追加上昇の余地がある」と述べた。

彼は「より良いリスク条件と世界経済成長への期待の改善により、投資家が米ドル以外の通貨に対する見通しをより良く考慮するようになれば、米ドルは弱含むだろう」と述べた。

中国と米国の主要な経済閣僚は前日、トランプ米大統領と習近平中国国家主席が今週韓国で開く会談で決める貿易協定の枠組みについて議論した。

貿易協定が締結されれば、米国の関税と中国のレアアース輸出規制が一時的に停止されると期待されている。

今週は米連邦準備制度理事会の政策会合が予定されている。先週金曜日に発表された9月の消費者物価指数(CPI)が予想より低かったことから、0.25%の利下げがほぼ確実視されている。

欧州中央銀行(ECB)と日本銀行は今週後半の政策会合で金利を据え置くと見込まれている。

29日（水）と28日（木）には、米S&P500指数の約4分の1を占めるマグニフィセント7企業のうち、マイクロソフト、アップル、アルファベット、アマゾン、メタプラットフォームの5社が今週決算を報告する。

ペッパーストーン・グループのストラテジスト、ディリン・ウーは「市場心理は楽観的に見えるが、最終的にはトランプ－習近平首脳会談にかかっている」と述べた。

キム・ジョンア 客員記者 kja@hankyung.com